NPO法人タブララサ

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維新派・松本雄吉「風景としての劇場」

7月2日(金)に岡山のNPO法人アートファーム
の創立20周年プレ事業である連続講演シリーズ

舞台芸術――地域との対話

の第1回目が開催され、演出家で維新派主宰の松本雄吉さんが話をされました。

風景としての劇場 ~地域とつながる野外劇場のチカラ~

「世界から注目される野外劇集団・維新派を主宰する松本雄吉氏が、
地域の人々や風土と関わりながら野外劇を成立させていくプロセスを解説する。
併せて、7月20日から岡山市犬島で「瀬戸内国際芸術祭」として開催される
スペクタクルな野外劇公演についても抱負を語る。」


■劇場はあるものではなく、なるものである
維新派は一貫して、その場所に見合った舞台を作ってきた。
「劇場はあるものではなく、なるものである」との持論は、
まさに演劇が空間芸術であると同時に、時間芸術であることから見えてくるもの。

それはいつも、劇場はいかに可能か?という問いとともにあった。
CGが使えるわけでもなく、生身の人間が観客の目の前でするものだから、当然限界がある。
21世紀の中頃には演劇は消滅するのではないかとの危機感を持って取り組んでいる。

■観客と、風景との出会い
そこで大切なのは、観客との出会い。
一方通行では劇場は成り立たない。
それと、風景との出会い。

風景を劇場化する。
風景の中に劇場を置く。

この2つのアプローチでやってきた。
風景の中にいると、そこにちょっとだけでも何かを付け加えたくなるのだと言う。
そこへ誰かが立っている風景を見たい。人の気配。

1889年の大洪水で流された熊野本宮がかつてあった場所に立つと、
そこには流されてしまった神社がそこにあったという場の空気、存在感を感じた。
そんな場所に舞台を作っても、「似合わない」し「おこがましい」と思ったのだと。
こちらは風景を劇場化した事例なのでしょう。

■維新派はよそ者、よく言えばまれ人
全国各地、世界中で公演をしている維新派は、
ふらりと立ち寄った場所からインスピレーションを受け、
そこで舞台を作ることへと動いていく。
そこへ住むものとしてでなく、よそ者として風景を見る中での発見。
当然、地元の人が見ているのとは違った見方。

■呼吸機械
〈彼〉と旅する20世紀三部作#2「呼吸機械」は琵琶湖が舞台だった。
琵琶湖のそばの公演予定地を見に行ったときに、
たまたま見えた琵琶湖の風景がきっかけで、舞台を琵琶湖に変えて開催した。

琵琶湖にヨーロッパの歴史を見れないか?
日本の琵琶湖をヨーロッパにしやがって、と言われもした。
ただ、それもギャップを語り合う楽しさであると。

その一方で、ある人は、(琵琶湖に対して)新しい解釈を与えてくれて、奥行きができたと言った。
類型的でなく、個人的な視点で琵琶湖を見てくれたことが嬉しかったと。
調べてみると、琵琶湖にも血の歴史があった。昔は海賊だらけだった。
今はロマンチックなものとしてある琵琶湖にもそんな歴史があったことが明るみになる。

■2002/2010
松本さんは熊本県天草市の出身。
天草市長と話したときに、天草の住民が自分たちが島に住んでいることを忘れており、
市町は自分のすべき仕事は、住民が島に住んでいることをもう一度思い出させることだという話をされた。

こんな話をしたのは、カンカラ公演をした2002年と今回の2010年で、
犬島への思いはどう変わったか?という会場からの質問による。
前回、犬島でしたときよりも、多くのことを感じれるようになった。
島の人の発した、どこが島やら岬やらという言葉を、好きなんですと言いながら引用するなど、
その心の変化を素直に語っている様子に好感が持てました。
具体的な変化として、今、犬島を絵に描けと言われれば、
以前よりよりよく描けるようになったという説明はとてもわかりやすくて感心。

■「まっちゃん、ずるいなあ」
維新派は蜃気楼劇団と呼ばれもする。
何もない場所にあっという間に劇場や屋台を作り、
その土地の中で100人に及ぶ人たちが住民とともに生活を送り、
舞台が終わると、作るのの倍以上のスピードで劇場を解体し、その場からいなくなる。

残らないからできる楽しさがある。
建築家の安藤忠雄さんからも「まっちゃん、ずるいなあ」と言われるのだと。


■全然違うものを見ている
野外でやる面白さは、観客が星空だとか全然違うものを見ていたりするところにあるそうです。
それはいい意味でストーリーや舞台が蔑ろにされている。でもそれでいいのだと。

ishinha

台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき
瀬戸内国際芸術祭2010の中で行われる犬島公演は、
〈彼〉と旅する20世紀三部作#3です。最終章。
劇場自体が、島から島へ渡るイメージで作られているそうです。
アジアの列島。
以上が講演での話。


タブララサの中にも、
瀬戸内国際芸術祭のボランティアサポーターのこえび隊の一員となり、
舞台設営や小道具制作のお手伝いにと犬島へ足を運んでいるメンバーがいます。(わたしも)
犬島では7月20日から8月1日まで12日間の公演に向けて、日夜作業は進んでいるようです。
会期中はお客さんの案内や誘導などで、猫の手も借りたいくらいの大変な状況になるようです。
維新派の方々は公演があるからそうですよね。
瀬戸内国際芸術祭は瀬戸内海が注目される楽しみな1大イベント。
ほんの少しでも力になれることがあれば応援して、
この芸術祭がきっかけで瀬戸内へ来ていただく方々に気持ちよく楽しんでもらい、
瀬戸内を好きになってくれる方が一人でも増えたらいいなと思います。


瀬戸内国際芸術祭2010

維新派
こえび隊


(金田)
  1. 2010/07/04(日) 03:07:56|
  2. 瀬戸内
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